とあるベテランコーチが、ホーム施設のナイターで行われた久しぶりの練習試合で、「やっぱり足痛いー」、とわずか3分間で自ら退場。その光景に、長く一緒にプレーしているチームメイトは誰も心配しない様子です。
3分間の出場と言えば、そのコーチはフットサルの公式戦に約20年ぶりに参加。シーズンを通して監督に徹し、試合にはほぼ出ていませんでした。大会最終日に、チームメイトも「1分でもいいから出たら」と勧められ、順位決定戦の1-1の緊迫した展開で静かに出場。
するとワンプレー目で、逸れた浮き球のパスを、何を思ったか相手を背にしてインステップにボールをピタリと乗せ、数秒静止。初めて見た相手選手は、「舐めるなー」と、背後から猛チャージ。それを見越して、ボール足乗せからのシャペウ(相手の頭越しに浮かせたボールを通す)ターンでクルリと一人かわします。
慌ててカバーに来た2人目のDFにはボールを一度も落とさずリフティングでかわし、浮き球のままスルーパス。虚を突かれた相手チームをよそに味方選手はドフリーの状態でゴールを決めました。
本人は、そのワンプレーに満足(体力切れ)したのか、1分で「交代ー」とベンチにアピール。そそくさとベンチに戻ろうとします。しかしベンチでは交代の準備が出来ていなかったので、「まだ、早いからダメ!」の合図。するとクルリと振り返り、次のプレーでいきなりドリブルからのゴール。ぴったり3分間の出場で結果を残していました。
試合後、「シャペウなどは、大きくリードした状態でやると相手にリスペクトが無いし、ビハインドの状態だと当然に味方に怒られるので、緊迫した展開の時じゃないとやりません。今日はたまたまその展開だったので、とっさに出ました。てへへ」と、振り返っていました。
子どもたちとの試合のようなプレーをそのまま大人相手の公式戦で成功させたので、少しは褒めてもいいのではと思いましたが、チームメイトは「まーた、いつものプレーでしょ」と、誰も驚いていませんでした。
追伸 社会人ミドルリーグに選手として参加しているサクセス担当の伊東コーチが2得点、中村コーチがハットトリックの活躍をしました。子どもたちの見本となるべくSSSスタッフの決定力が上がっているようです。 | |