2月20日(土)・21日(日)に帯広市総合体育館で行われた全道フットサル選手権大会に、札幌ブロック代表として、参加してきました。札幌の予選が行われたのが、12月中旬で、予選突破後は、昨年末の全日本少年サッカー大会もあり、フットサルに取り組むゆとりのないまま迎えた全道大会でした。
ですが、全日本少年サッカー大会で見つけた課題を意識してトレーニングに励むことは、フットサルにおいても、十分効果的であったと感じています。1、足の運び 2、考えるスピード 3、メンタル。3つの課題に取り組むことは、フットサルの全道大会に向けての準備としても、十分なものでした。
1次ラウンド。宗谷地区の枝幸ジュニアサッカークラブと対戦。初戦の緊張からか、動きが壊れたロボットのようにギクシャク…。ピッチ内での躍動感は感じられず、相手のしっかりとしたブロックを作った守備を崩せず、コーナーキックから失点し、0-1で敗戦スタート。いいイメージをもってピッチに立つことや、ミスの後に自分たちで会話をして修正することなどができず…つまり、たくましいメンタルをもてず、残念なゲームでした。失点場面も、マークの確認はしていたものの、考えるスピードをあげて、相手のプレーの予測をすることが遅れ、足を運ぶこともできず、簡単に失点しました。課題を意識してトレーニングしてきたつもりでしたが、メンタルコンディションがしっかりとできていないと、普段できることもできなくなってしまう…という典型的なゲームでした。
1次ラウンド2戦目は、緑陽台サッカー少年団(帯広市)と対戦。1戦目の課題…つまり、昨年末から見つけた課題をもう一度見直して、ゲームに入り、6-0で勝利。攻撃ではゴール前での落ち着きや、ゴールを奪うまで、足を運び続ける攻撃の連続性が見られました。守備では、ボールの争点を見極め、相手や味方の状況によって、ポジショニングを変えて、積極的にボールを奪う勤勉性が見られました。これにより、得失点差で1次ラウンド1位となり、決勝トーナメント進出。
決勝トーナメント1回戦は、同じ札幌代表のLIV FC U-12と対戦。いいプレーのイメージをもってピッチに立てた選手たちは、立ち上がりから、攻守ともに躍動感を見せてくれました。選手たちの会話も活発で、ゲームの主導権を握り、リードして前半を終了。しかし、後半は、相手に主導権を握られました。GKを経由したボールの配球に、対応が後手後手を踏み、守備のほころびが何度も見えました。相手のストロングポイントを感じたときに、どう対応するかに注目していましたが、会話はするものの、うまく改善できずに4-3で辛勝。改善しきれなかったものの、自分たちで、何とか問題を解決しようとしていた姿を見ることができました。
2回戦も札幌代表のAGGRE FCと対戦。相手は、前線からどんどんプレッシャーをかけて守備をしてくるので、選手たちがどんなプレーを魅せてくれるのか楽しみでした。前半は、考えるスピードをあげて、早い判断でボールを動かし主導権を握りますが、ゴールは奪えず。さらにはフリーキックから失点し、いやな流れに…。しかしハーフタイムで、相手のゴールネットを揺らすまで、かかわり続けることを確認し、後半スタート。ミーティングで伝え合ったことに、意欲的にチャレンジし、3-1と逆転で勝利することができました。
準決勝は、室蘭大沢FCと対戦。前評判で、かなり個の能力が高いこともわかっており、SSSを倒すことに対する並々ならぬ雰囲気を感じました。技術、フィジカルともに優れた選手に対する個の守備の判断と足の運びがどれくらいできるかと思っていました…が、あっという間に3失点。これで、気持ちが折れてしまうかと、少し心配しましたが、君たちのメンタルはすばらしかった!「1対1負けるな!ついていけ!」と自分たちで声を掛け合って気持ちを鼓舞し、守備の改善を図るとともに、速攻と遅攻を使い分け、1本の縦パスに対しても連続してかかわり、攻撃も改善。一気の5得点を奪うと、5-3と逆転勝利!チームの成長を強く感じたゲームでした。
決勝は、旭川末広サッカー少年団と対戦。フィジカルに優れた選手がいて、ミドルレンジからのシュートが脅威でした。SSSはキックオフ直後に得点し、幸先よくスタートしますが、相手のストロングポイントに、まともにはまり、連続失点。スドンズドンとミドルシュートを決められました。リードされていたハーフタイムでは、相手のパスに対し、カバーのポジションから、ファーストディフェンスをする際、アプローチのスピードや角度を意識して、対応しないと厳しい状況だと確認。攻撃は、自分たちがプレーしやすい距離ですすめること、そして、最後まで足を運ぶこと。君たちが会話している内容は、コーチが伝えたいこととほとんど同じでしたよ(今大会全試合を通して!)。そして、後半スタート。話し合ったことにどんどんチャレンジし、攻守ともに躍動感あふれるプレーを発揮し、6-4とまたも逆転で見事優勝。おめでとう!
大会を振り返り、リードされても慌てず、気持ちは熱く、頭は冷静に、自分たちでチームのスイッチを入れられるようになった君たちを見て、「たくましくなったなぁ…」と、最高にうれしくなった。甘えん坊集団だった君たちが、こんなにタフになるなんて…。自立したたくましいチームを誇りに思うと同時に、小学校年代の最後の大会を優勝で締めくくれた君たちの力に、感動しました。
また、遠征出発前日のトレーニング後に、大会に帯同しないメンバーが、「みんなで円陣組もうぜ!」の声で、できあがった1つの輪。ピッチに立つメンバーだけでなく、ともに頑張ってきたすべての仲間で、1つのチームという意識。そして、大会中は、学級閉鎖で遠征に帯同できなかった仲間や、大会にエントリーされなかった仲間のことをいつも試合前に語り合う君たちの姿。さらに、ベンチ入りしている「5年生に何を残し、何を伝えるか」を考える君たちも、自立して見えたし、それが、当たり前であるという雰囲気が、かっこよかった。
その中、出場チャンスをつかんだ5年生が、得点できずにベンチに戻ってきて号泣していた理由…コーチにはなんとなくわかったよ。何度も6年生からのナイスパスを受けて、ゴールできず、悔しかったんだね。6年生からのパスは、単なるパスじゃなくて、5年生は、それ以上の何かをきっと感じ取ったのでしょう…。それをゴールという形で応えられなかった自分が悔しかったんだね。でも、気持ちは届いたはずだから、そのゴールはきっと新年度の大会で発揮されることでしょう。
今回、君たちの成長を感じられて、コーチにとっても、忘れられない大会となったよ。ありがとう!どんなにリードされても、コーチは君たちがどういうプレーで対処するか本当に楽しみでした。強い意識があったから、今の君たちの成長があるんだから、これからもサッカーも普段の生活もがんばってほしい!そして、これからの君たちの活躍を想像すると、わくわくするよ!君たちのさらなる成長を大いに期待しています!
最後になりましたが、今大会にかかわって、悪天候の中、帯広まで駆け付けてくれた皆様をはじめ、たくさんの心温まる応援をいただきました。本当にありがとうございました! | |