SSSホームページをご覧の皆さまお久しぶりです。最近はタコジマコーチが1人でスタッフ日記を支えてくれていましたので、私も一つ小話を。
さて、子どもたちからも好評のホームページ「SSS虎の穴」ネタ?の蛇足です。SSSの某スタッフが、ユニホームの背番号に(必要のない)こだわりを持っていたようですので、今回は、以前におじゃましたことのあるブラジルでの背番号にまつわる体験談をお伝えします(以前のスタッフ日記もご覧いただけると少し状況が伝わるかと…)。
日本での感覚以上に、ブラジルでの10番は特別です。どんなレベルのサッカーでも最低限ユニホームを着る試合は、10番は単純にそのチームで1番上手い選手に渡されます。
ユニホームを着ない本当の草サッカー(仲間内の遊び)は別ですが、ユニホームをそろえるアマチュアの試合でも、試合前に何番を渡されるかで、試合に出られるか、またはどのポジションかも決まります。ブラジルの伝統が多分に影響していると思いますが、初めてのチームでも、その番号を伝えられると、ポジションと求められる役割が分かります。
ちなみに、昔は現地のスポーツ店でユニホームセット1チーム分(ナンバー付きの上下とソックス)も、安く揃えることができましたが、今は物価がかなり上がっているとのことで、一流メーカーはほぼ日本の値段と一緒のようです。
現地での生活にある程度は慣れたころ、知り合いの方の紹介で、週末の試合に参加出来ることになりました。最初はお客さんのようでしたが、サッカーを一緒にプレーするとすぐに打ち解けてくれます。と、言うより自分が出場した試合で勝つと、仲間とみなされると言った方がいいかもしれません。どんなレベルでもブラジルのプレーヤーは勝ち負けのこだわり方は尋常ではありません。なので、活躍できると試合後にはすぐに「来週はどこどこで試合だぞ!これるよな!」と、明るく誘ってくれますが、試合に負けてしまうと・・・。
そのような中、何度か誘われている内に、監督さんから「今日からお前が10番だ。分かってるな」と、試合前にユニホームを渡されました。私は、番号にはこだわりがなかったので、単純に今日はFWではなく、中盤でプレーすれば良いんだな、と軽く受け止めていました。
そして、その試合もなんとか勝つことができたので、まぁよかったなーと、控室に戻ってきた時です。監督さんから「勝ったけど、でもお前が点取らなかったから、来週の10番は他の選手ね。」と、笑顔で伝えられました。その時、私は「おい、おーい、チャンスは1試合だけかよーーー。はっ早…ズコッ」と、1人ブラジルの地で昭和の芸人のようにズッコケてみたものの、当然現地の人には伝わらず、完全にすべって心の傷となりました・・・。おしまい。 | |