5月のゴールデンウィークに、横浜で行われた「JA全農杯チビリンピック2015小学生8人制サッカー 全国決勝大会」に、北海道代表として参加してきました。7年振りの参加となるこの大会では、強豪揃いの予選リーグ(横浜Fマリノスプライマリー・名古屋グランパスU12・サガン鳥栖U12・小野FC)を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出できるように、目標をもって準備をすすめていきました。
開幕戦のサガン鳥栖U12との対戦では、第1ピリオドで、緊張からか動きが硬く、普段ならできていたチームとしての守備の準備ができず、相手の能力の高いFWに次々と得点を奪われてしまいました。この第1ピリオドが、今年の6年チームの課題がはっきりと表れた試合だったように思います。普段できることが、できなくなってしまう…。中には、冷静さを失い、何も考えることができなくなってしまう選手もいました。これは、大きな課題です。そんなメンタルの状態では、勝負になりません。それを痛感させられた場面が、あの第1ピリオドには凝縮されていたように思います。
マリノスとの試合は、いい緊張感の中、すばらしいプレーが随所に見られました。やはり、君たちの力は十分にあることはわかります。しかし、一瞬の集中力の欠如から、失点。試合中に考えることや伝え合うことを一瞬でも止めてしまうと、こういう結果になってしまうのです。
予選リーグ4試合を戦った結果、1勝3敗で、残念ながら決勝トーナメントにはすすめませんでした。
いつもならできることが、できなくなってしまう…。今後、この課題をどうしていくか?
まず、どんな練習や試合でも「考える」ことや「伝え合う」ことを忘れずに、習慣性を身につけること。相手や仲間の状態によって、自分のポジショニングやプレーは変わるはずです。それが、サッカーにおける「考える」ということ。相手がどんな相手であろうと、仲間がどんな状態であろうと、ただ何となくプレーしている選手が、ハイプレッシャーで、なおかつ緊張感が高まる試合で、活躍できるはずがありません。相手や仲間の状態が根拠となり、自分のプレーを決断することを繰り返して、自信となっていくのです。だから、普段のトレーニングから「考える」ことを徹底しなければならないのです。そして、その考えを出し合い、聴き合い、実行し合うこと。これも繰り返すのです。その繰り返しは、チームの自信となるのです。その自信は、試合の中で、どんな状況でも揺るがない、タフなメンタルとなり、厳しい状況の中でも、自分たちの意思のあるサッカーへとつながっていくのです。
夢や目標に向かって、「本気」になり始めた君たち。しかし、君たち以上に、「本気」で、その気持ちをピッチ内で表現できる選手たちと、今大会で対戦することができました。痛感したよね…自分たちの「本気」は、まだまだ足りない…。自分たちの表現力は、まだまだ足りない…。「本気」だった選手たちは、喜び、悔しさ、自分への厳しさ、仲間に伝える心…すべてをピッチ内で、全力で表現していたよね。心が、頭と体を動かすのです。技術、戦術…大切です。でも、それをピッチで活かすためには…もうわかるよね。
そういうメンタルをもった選手たちは、1対1の攻防(特に球際)は、力強く、賢かった。ポジショニングも、すばやく、判断が伴っていた。全試合で、走りきるフィジカルをもっていた。宿舎での食事の様子も、君たちと比べると、学年が1つ上かと思う程、バランスよくたくさん食べていた。
その中、今大会ではフェアプレー賞をいただきました。これは、君たちが、「チームのために自分は何ができるか」と「考える」ようになってきている成長の証でもあります。すばらしいです。でも、今のままでは、まだまだ足りないとわかった現在、歩みを止めるわけにはいきません。今大会の様々な場面を思い出し、悔しさを高めてください。越えられなかった壁を乗り越えるために、悔しさをエネルギーにして、課題を克服しよう!
目標は1つです!わざわざ口に出す必要はないね。「本気」でめざすぞ!
期待しているよ!信じているよ!
最後になりましたが、今大会にかかわり、現地まで足を運んで応援してくださった保護者やOBの方々をはじめ、たくさんの皆様のささえを感じることができました。本当に、ありがとうございました!今後ともよろしくお願いします! | |