スタッフ日記


山瀬 幸宏

現役引退と新たな道
こんにちは! お久しぶりです、山瀬コーチです。

 サッカー界でオフシーズンの時期は、選手の移籍や契約満了などをネットニュースなどで見たことがある方もいると思います。また現役引退の記事もよく見かけることがあるのかなと思います。

 毎年、引退の記事を見ては知り合いだった選手や同期の選手、後輩の名前が出てきたりします。私は数年前に引退して、現在指導現場でサッカーに関わっていますが、知り合いの名前が出てきては残念というよりは、同じ年齢でいまだにフルピッチを走りまわっていたのがすごいと尊敬が大きいです。

 知り合いの方もいますし、対戦しただけで名前は知っている程度の選手もいますが、長い間お疲れ様でした。引退後はサッカーに関わる方が多いので会うことあったらよろしくお願いします。知り合いの中には引退後、審判活動を始めて、現在J1、2リーグ担当している方もいるので、新たな厳しい道を歩んでいることに尊敬の気持ちがあります。

 そういった記事を見ると自分も現役の頃を思い出したりします。まず良かった試合などが出てきて、あの瞬間は気持ち良かったなぁと、あの時期またはあそこのチームでは充実していて楽しかったなぁなど、良い思い出が浮かび上がってきます。

 その後には、だけどあの試合はしんどくて吐きそうになりながらプレーしていたなとか、あのメニューきつくて嫌だったな、そもそも試合に関われなかったあの時期しんどかったなぁなど苦しい記憶もしっかりと出てきます。

 つらいこととうれしいことが両方あって、自分はやっぱり高校とかも含めてつらかったことの方が圧倒的に多いのだけれど、そこを含めても選手生活送ったことに後悔はしていないですし、またなれるとしたらやりたいとは思いました。多くのつらいことを吹き飛ばすぐらいのうれしい瞬間、気持ち良い瞬間がスポーツの世界にはあると思っていますので、今の子どもたちにも同じような体験をして欲しいと願っています。
 

2024/01/27

 

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山瀬 幸宏

Jリーグで記録更新中の兄を知っていますでしょうか?
 こんにちは! 久しぶりの投稿になります、山瀬コーチです。今回は、SSS出身でまだJリーグで頑張っている私の兄でもある、山瀬功治(こうじ)選手について書こうと思います。

 もうおじさんになる年齢ですが、新シーズンもJ2リーグのレノファ山口との契約を更新して現役でねばっています。40オーバーなので、Jでも限られた人数になるのではないでしょうか。

 有名どころではジュビロ磐田の遠藤保仁選手、コンサドーレ札幌の小野伸二選手、先日引退を発表されましたが横浜FCの中村俊輔選手でしょうか。ヴィッセル神戸のイニエスタ選手は自分と同い年なのでまだ40オーバーはしていないですね。レジェンド三浦和良選手はもちろん現役で海外移籍の話があるようです。

 ぱっと思い浮かんだ方を書いていますので、ほんとはもっといると思います。GKはベテランでもトップレベルでやっている印象ありますよね。

 その中、山瀬功治選手は連続ゴールの記録も持っているらしいです(2位の記録で23年かな?)。1位はジュビロ磐田の遠藤保仁選手が持っていると聞いたことがあります。この後、記録を抜く可能性もあるので期待したいところです。身内ということは置いて置いてもSSS出身の選手が記録を持つのはクラブ関係者としてうれしいですね。

 また、今回のシーズンオフ中には進藤選手や池高選手(どちらも現役)などもSSSに顔を出して子どもたちと遊んでくれていました。伊東隆コーチの弟の伊東俊(しゅん)選手もJリーグで頑張ってます。

 今シーズンもたくさんのSSS出身選手が活躍してくれることと思いますので、みなさん、テレビやネット配信などでみかけた時は、応援してあげてください!
 

2023/01/16

 

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山瀬 幸宏

どんなメニューやっていたっけ?
 こんにちは! レギュラーコース担当しています山瀬です。サッカーの指導者になってからは、子どもたちの練習メニューというのを日々考え、イメージしてから普段の指導に入るのですが、ふと、自分が現役選手でやっていたときってどんなメニューだったかを思い出しながら、今回は紹介していきます。

 現役時代は移籍もあり、数チームで活動してきましてので、よくやったメニューやすぐに頭に思い浮かんだものを書いていこうと思います。また同じチームでも監督やコーチは変わることもあったので、本当に多くの方に指導してもらってきたのだなと感じています。

1 とりかご(ロンド)
 どのチームでもありました。だいたいはアップのひとつとして取り入れているチームが多かったです。オーガナイズはいろいろで長方形もあれば、正方形もあり、4vs2だったり5vs2、中にフリーマンがいたりとさまざまでした。スタッフも入って一緒に楽しんでいることも多かったですね。

 とりかごあるあるで、大御所やベテランの方は完全に自分のミスだとさすがに鬼になりますが、ある程度どっちのミスかわからない場合まず入りません。オーラを使って若手に入らせます。自分もベテランになってからはそうでした!

 あとは助っ人外国人、特にブラジル人もまず鬼はやりません。お国柄なんでしょうか守備より攻撃という感じ、また鬼をやっているときにパス本数で貯金や股を通されて貯金たまったりしたら平気でスライディングやタックルでつぶしにきて危ない雰囲気をつくりだします。勝負にこだわるという意味ではさすがだなと感じました。(もちろん自分が現役のときに一緒にやっていた選手がこういう人多かったなというイメージなだけですが・・・)

2 1対1
 これは育成年代ではよくやるトレーニングだと思いますが、プロの世界ではあまり多くは経験してきませんでした。

 もちろんシンプルな1対1も何度かはやったことはあります。ゴールをつけて1対1+GKはわりとあったかもしれませんね。記憶にあるのは、Fマリノス時代、代表クラスのDFが多くいたのでおそらくその選手の方々との勝負では1度も勝てたことはなかったかもしれません。特に中澤選手に松田選手、那須選手、栗原選手。プロの世界というだけでもモンスター級の集まりだと思うのですが、そのなかでもさらにレベルが違うとでも表現したらいいのでしょうか。

 しかしサッカーの試合ということで考えると話は変わってきます。代表クラスの選手にまったく通用しないのかといったら別物です。試合また試合形式になればパスもあるし、お互いの状態をみて悪ければ逃げればいいし、ワンツーもある、ペナルティーエリア付近だと切り返しにも引っ掛かりやすくなるだろうし、ボールを受ける前のかけ引きやパスの出しての能力でいくらでも攻撃側有利に出来ます。パスが匂うからよりドリブルがいきるなんてこともあるでしょう。

 なので試合になればこの相手には何も通用しないなんてことはありません。普段子どもたちにコーチングするのと一緒でどれだけ選択肢を多くもったなかでプレー出来るかで局面での勝敗や評価が大きく変わってくるのではないでしょうか。よくある1対1選手権と試合での活躍は別物ということでしょうか。
 
 あとはメニューではありませんがすぐに思い出せたということでいくつか紹介したいと思います。

 ひとつは(どうでもいい話なのですが・・・)、サガン鳥栖時代の外国人コーチの選手への声掛けが印象的だったので覚えています。みなさんも良かったプレーのときには「ナイス」や「グッド」など言われることがあると思いますが、その方は「ラブリー」という単語を使っていました。「ナイス」や「グッド」も使っていたのですが素晴らしいプレーが出たときに「ラブリー」と叫んでいることが多かったので1番いい表現で思わず口からでてしまうみたいな感じなのですかね? ちなみに欧州のチームからきたコーチだったのであちらでは普通なのかな。

 最後はJのチームのメンバー発表ってどんな感じなのかを簡単に(あくまで私が体験してきたことの中からです)。土曜日が本番だとしたら、木曜に紅白戦、金曜が調整的トレーニングしてから移動、そして土曜に試合です。

 その時の監督によりますが、Fマリノス時代は木曜の紅白戦あとロッカーのホワイトボードに18名分、番号が書いている形式の時がありました。よくあったのがベテランの方が練習を切り上げるのが早いことが多いと思うのですけど、全員があがってくる前に若手の番号を消したり書き替えたりしていました。

 「1人少なくない?」とかの言葉がよくありました。よくいじられている若手はチームマネージャーに聞いて確認とかしていましたね。今はスペインリーグで活躍している乾選手なんかも、実はいじられキャラでよく消されていたような思い出も。また、今はyou tubeチャンネルで活動している那須選手なんかも尊敬する先輩ですがいじられキャラでした。

 今回は以上になります。活動自粛が続きますが体調に気をつけながら自分に出来ることをやりましょう! 自粛があけ、普段のSSSの活動が戻った時にみなさんの活躍を期待しています!
 

2021/06/21

 

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山瀬 幸宏

体調管理を基本に自主トレーニングもしましょう2(ランニング編)
 みなさんも今の時期、自分で走っている選手もいるかとは思いますが、前回に続き経験談を紹介したいと思います。これは私の持論ですが、小さい頃からランニングなどをやって、走れる体質を作ってしまうのがいいのかなと思っています。というのも自分自身、選手時代にスタミナの無さにかなり苦労したからです。

 もちろんプロのトレーニングにもフィジカルメインの日もありましたがなかなか効果が現れたとは思っていません。マリノス時代のスタミナテストでは選手全員で走って、若手でありながらGKの次にギブアップするという走れなさっぷりでした・・・。90分、強度高く走れる選手だったらもっと違う結果を出せていたのかなと後悔しています。

 SSSの岩越校長曰く、「おまえにした指導のなかで守備をやらせなかったのが失敗だった」と言っているように攻撃ばかりで攻め残りしている間に走れる体質を失っていたのかもしれませんね(岩越コーチには自分が小、中学生の時に指導してもらいました。これもSSSならではの歴史ですね)。

 またこれはマリノスユースの時の話で、技術では負けていなかったつもりですが、とにかく走れなかった自分は練習後にクールダウンのランニングをしたり、休みの日に走ったりした時期もありました。しかしスタミナの改善というまではいかなかったので、同じ学年の1番ミドルランニングが速い子に「なんでそんな走れるの?」と聞いてみました。すると毎朝走ってると返答があり、そこまでする選手がいるのか―とびっくりしました(当時の自分の中では、そこまでする熱意も意志も持っていなかったので・・・)。

 さらに話を続けていると、なんと中学の時からずっと継続していると言っていました。おそらく彼のスタミナを考えると中学時代から欠かさずに走り込みをした成果なのでしょう。あまりクイックな選手じゃなかっただけにスタミナの必要性を彼は中学生ながら感じていたのかもしれませんね。

 彼のエピソードを聞くと同時に、自分の行っていた努力がどれほどちっぽけなものだったか、選手を引退して指導者の道にきてから感じました(遅かったかな・・・)。そして、よく能力を表す時に「上には上がいる」という言葉がありますが「努力」という世界でも使えるんだなと思いました。

 と自分の経験を紹介させてもらいましたがどこか、何か参考にしてもらえればと思います。だからと言って「走り込みなさい」ということでは全然ないです。自分の経験上も、強制的できついことは長続きしないこともあるので、今取り組んでいることとうまく調整して継続性を持てるようにしてみてはどうでしょうか? 特にこの時期ですので自分の健康に十分気をつけて出来る努力をしてみましょう!
 

2020/04/26

 

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山瀬 幸宏

体調管理を基本に自主トレーニングもしましょう1(細マッチョ?!編)
 みなさん、こんにちは! SSSコーチの山瀬です。久しぶりにスタッフ日記を投稿させてもらいます。

 SSSも現在、札幌市の小・中・高校の休校にともない活動を自粛しています。そこで今回は自宅で出来ることやランニングなどを自分の経験談と一緒に紹介したいと思います(SSSのホームページからリンクしているYou Tube公式チャンネルでもコーチたちがトレーニングを紹介しています)。

 まずはストレッチと簡単な筋トレの紹介です。40周年事業の一環としてみなさんに配ったSSSの書籍「100万円も借りられなかったNPOが、街クラブ日本一の施設を造った奇跡の物語」の258Pから280Pに石垣トレーナーがモデルになっている身体づくりを掲載しているので参考にしましょう!

 石垣トレーナーとは「現代の子はとにかく股関節が硬く、日常でもスポーツでも股関節をうまく使えていないように感じます。和式のトイレは使えないのでは? の前に和式トイレのことを知らないかも・・・」と、話したこともありました。

 SSSの本では体幹やインナーマッスルのことも紹介されており、このインナーマッスルというのが現代のサッカーにも非常に重要なのではと感じています。一昔前は筋トレをいっぱいして横幅も大きい選手がパワーもあるような時代でしたが、今は言葉が合っているかはわかりませんが「細マッチョ」という体型の選手が増えているのかなと感じています。

 そして細いからと言って弱い訳ではありません。ちょっと前にコンサドーレにいた兵藤選手もスラっとしているように見えて、マリノス時代、彼と練習などで体をぶつけると「硬っ…」といつも思っていました。私の場合、ぶつかった瞬間に硬いと感じる選手はだいたい体幹が強いという印象があります。体幹やインナーマッスルは体の大きさアップという点では見えづらく効果がわかりにくいかもしれませんが非常に大事なことなのでみなさんも意識してみてはどうでしょうか?
 
 ちなみに私が選手時代に日課にしていたのが寝る前の20分程を体幹・筋トレにあてるというものでした。やっていた内容は長友選手の体幹トレーニング本のメニューや、空気椅子、足振り、腕立て、ゴムチューブトレーニングなど、その日の気分でいろいろと変えて長続きするように気楽にやっていました。

 その中、腹筋と腸腰筋(ちょうようきん)という筋肉のトレーニングは欠かさずにやりました。腸腰筋というのは選手時代にフィジカルコーチから教えてもらったものなのですが、簡単に言うと足を上げる時に使う筋肉らしいです。これが私にはすごく大事で、もも上げする時に使う、おしりや腰の横の筋肉と併せ、この動きがスムーズ(軽い)ときは次の日のサッカーでも足が軽く感じたり、跳ねるように動けたり、とにかくキレがありました。

 逆に重く感じたりスムーズに動かないコンディションだとだいたい次の日の練習も体にキレがないなど、自分の中でコンディションバロメーターの一つになっていました。興味がある人は腸腰筋のトレーニングについては自分で調べてみたり、個人的にコーチに聞いてみましょう!

 今回、私の現役時代のことを話していましたが、みなさんは育成年代であるので体幹、筋トレをするときはくれぐれも無理はせず自分の体と相談しながらあまり追い込むことはやめましょう!

 
 

2020/04/25

 

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山瀬 幸宏

Jの舞台でSSS出身者が4人?
 みなさんこんにちは、山瀬からの久々のスタッフ日記投稿になります。実は、書こう書こうと思いながら温めていたネタで、少し古い話となってしましたが、約1年前のJリーグでの出来事を紹介したいと思います。

 それは、2017年11月5日のJ2第40節にアビスパ福岡VS湘南ベルマーレのことです。この段階で既にピンとこられた方は、かなりのSSS通、もしくは北海道サッカー通です。

 まず1人目は、私のスタッフ日記ではよく出現します山瀬功治、まあ私のお兄さんになります(もうおっさんですが今年も現役で頑張っていました)。アビスパで出場しました。

 2人目はベルマーレで出場した藤田征也選手。私が現役の時は藤田選手がアルビレックス新潟所属で、直接的な絡みは練習試合をした程度なのですが、スタッフのミーティング(という体の飲み会・・・)で出てきた話では、SSS歴代選手の中でトップと言っていいほどのフィジカル(スピード、走力)の持ち主であったとか。冬期に行ったつどーむ5周走(2000m)のタイムは未だに破られていないらしいです。

 Jの試合に同じチームの出身者が2人出ているというのは、よくある話かもしれないのですが、ここからが問題です。

 その時テレビで確認は出来なかったのですが、3人目は、アビスパに所属していたポルトガル語通訳の白沢敬典さんになります(2018年はガンバ大阪に)。2017シーズンはアビスパ所属だったので、ベンチに入っていたはずです。

 そして4人目はどこに?となってきますが、コーチなどは可能性が高そうですが、違います。みなさん想像つきますでしょうか? 正解は、レベルファイブスタジアムのモニタールームで解説者をしていた下村東美さんでした!

 下村さんの名前は「とうみ」と読みますが、私はトミーさんと呼ばせてもらっていました。兄が仲良かったというのもあって、SSS時代の私も小さい頃遊んでもらった記憶があります。トミーさんはセレッソ大阪、ジェフユナイテッド市原・千葉などに所属していました。トミーさんはボランチを主にやっていて、とてもクレバーな選手だった印象が残っています。

 それを裏付けることとして、トミーさんと私は現役時代の代理人事務所(エージェント)が同じで、代理人から聞いた話ですが、トミーさんは頭脳明晰で指導者のライセンスを取ったり、テレビの解説をしたり、さらにエージェントの資格も取ると聞いたことがあります。特にこのエージェントのライセンス(通称・FIFAエージェント)というのはかなりの難関らしく、正式なライセンスを取得するのは苦労するそうです。ちなみに、正式なライセンスを持たずにエージェント業をしている人も多数います。

 馴染みは薄いかもしれませんが、このエージェント(代理人)業を簡単に言うと、選手の味方になってサポートしてくれる人というような感じでしょうか。クラブと金銭の交渉をする時に知恵を貸してくれたり、代わりに交渉してくれたり、新しいチームの移籍先を探しなどもしてくれます。自分が現役の時は、選手の代理人契約は多くなかったように思いますが、今は若手から多くの選手が代理人と契約しているとも聞いています。

 と、話は広がりましたが、Jリーグの舞台で、選手やスタッフ、そして解説者など、サッカー現場に関わる業界で、クラブ出身者が集うと言うことは、めずらしいことでしょうし、歴史も感じる機会となりました。もちろんJクラブでは、よくあることなのかもしれませんが、街クラブで考えると、これも素晴らしい育成の成果のひとつと言えるのではないでしょうか。
 

2018/11/21

 

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山瀬 幸宏

抜群の話題性
 久しぶりのスタッフ日記になりますが、待ちに待ったワールドカップがもうすぐ始まりますね! そして皆さんご存知のバリバリ(古い表現・・・)のスペイン代表イニエスタがJ1神戸に加入決定は、ワールドカップ前に話題性が抜群だと思います。

 以前にバルセロナというスタッフ日記で書いた内容とかぶってしまう部分があるのですが、イニエスタが決まってまず私が思ったのが神戸の資金はとんでもないなーということです。

 その年俸なんと33億円!\(¥v¥)/ と驚くと同時に、私がマリノス所属時代に親善試合でバルセロナと対戦し、実際に33億円プレーヤーとマッチアップしたのかーと少し誇らしげ(自慢げ)になっている自分がいます(笑)。

 イニエスタとはポジション的にマッチアップしていたのですが、うまかったのは当たり前なのですが、大げさに話を盛っているわけでもなく90分を通して体に触れられたのはペナ内でファール気味に後ろから倒した1回のみです・・・。

 あのアプローチに行けそうで行けないポジショニングは絶妙でしたね。常にバックステップなどを踏みながら自分が有利になる位置取りをしていました。いざ、はまってトラップの瞬間取れる!と思った時はダイレクトプレーでさらりと華麗にかわされます。

 小学生にはうまく伝わらないかと思いますが、イニエスタはDFを“つって”いたのではないかと思います。こちらが行けそうで行けないポジショニング(絶妙な距離感)でステップ(体の向きを変えながら)、そして何でもできるボールの持ち方を常にする(姿勢は良く視野も確保されている)。例えば「相手がアプローチにこないかな、じゃあ前向いてドリブルを始めちゃうよー」。または「アプローチで飛び込んで来たら、じゃあワンタッチでポンねー」。もしくは「その勢いを借りてワンツーやファーストタッチなどで入れ替えさせてもらうわー」、とばかりにイニエスタには全て先手を取られた90分間でした。

 表現が難しかったのですが、このすごさが伝わったでしょうか? もう少し言うとシンキングスピード「認知、判断、実行、予測」が信じられないぐらい早い(サッカーIQが抜群に高い)、そしてボールタッチやプレーは見とれてしまう程(対戦相手なのに)。まとめると、単純な身体的要素はそう強くは見えない中、ひと言でいうと「うまい!!」です。本当に子どもたちには参考にして貰いたいプレーヤーだと思います(人間性も素晴らしいようですし)。

 試合後には今とほぼ変わらぬ風貌、いぶし銀のプレースタイルから勝手にベテランを想像していたのですが、自分と同じ年齢ということを知った時には「あれでタメ(同期)かよ」と、試合後のロッカールームでチームメイトと話していたのを思い出しました。

 スペイン代表と神戸での大活躍を陰ながら期待するとともに、ワールドカップ(もちろん日本代表の躍進も)とイニエスタ効果で日本の子どもたちのサッカー熱が爆発的に高まって欲しいなと、思っています。
 

2018/06/10

 

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山瀬 幸宏

今の内にパーフェクトスキルを! フィジカルはユースでも・・・
 こんにちは!山瀬です。今回は、私が見てきた選手とSSSの指導について書かせて頂きます。

 前回の1対1の話の続きになるのですが、小学生ぐらいの年代だとスピードや体の大きさだけで行けてしまう事はよくあると思います。

 岩越校長を始め、SSSでは子どもたちに特に「今、フィジカル、スピードだけで抜けていても、それだけではそのうち抜けなくなる! 今の内に徹底して技術を磨け!」と、将来を見据えての指導が基本にあります。その中で、ドリブルの緩急の変化、キレの出し方、ボールの持ち方、仕掛けるタイミングなどを今の内に身に付けられるよう、私も同じような意識で指導にあたっています。

 というのも実際に私自身のプロ生活と、引退するまでの長いサッカー人生の中でもったいない選手を何人も見てきたからです(これは、他の育成年代の指導者も同じように感じているのではないでしょうか?)。

 過去を振り返ると、私が小学生の時(ちなみに私は幼稚園、小学校、中学校通じてSSSです)、背が大きくて横幅も太くパワーでゴリゴリ行くフォワードがいたのですが、小学生の時は相手DFも止める事ができず本当によく点を取っていました。しかし、中学生となり、周りの選手と体格の差がなくなってくるとほとんど何もできなくなり、試合からも遠ざかっていったのを覚えています。

 また、とても足の速い選手で、小学生まではサイドの突破などで活躍していたのですが、この選手も同じ理由で中学生年代ではあまり活躍していなかった記憶があります。

 高校年代となると、私は横浜Fマリノスのユースにいたのですがジュニアユースの三つの支部から選抜された選手が約15名程度と、その他一般のセレクションで200名程度から絞られた、わずか2名だったのですが、このセレクションから来た選手も前に書いた選手たちと同じようでした。
  
 身長は180cm以上、がっしりしていてパワーもあり、スピードもあり、ロングランをしてもトップクラスの成績で体力もありましたが、足元のうまさがありませんでした。

 結局、マリノスジュニアユース育ちの170cmもいかない足元のしっかりした選手からずっとポジションを奪うことはなかったです。あの選手に足元のうまさやボールタッチのうまさがあったらなぁと私も何度思ったことか(周囲の評価も同じでした)。

 本人も技術面の練習をしていたと思うのですが高校生というのが響いたのかあまり大きな変化(技術面の成長)は出来なかったと思います。

 これもほんの一例だとは思いますが、いわゆるゴールデンエイジという年代でいかに技術面を大切し、早い段階で確かな技術を身につけられるかが大事になってくると思います。

 また、現在、体力がない、フィジカルに自信がないという人も心配しないでください、今の内に試合で生きるスキルを徹底的に身に付けましょう!(高校では嫌になるほど、フィジカルを鍛えると思いますので、安心してください?)。私もフィジカルの日が本当に嫌で、休むほどでもない怪我を理由に回避してしまったような遠い記憶もあったり、なかったり・・・。
 

2018/02/12

 

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山瀬 幸宏

『山瀬的(思い出の・・・)コーチ紹介その12』
 こんにちは!山瀬です。今回は久しぶりになるでしょうか、私が少年時代にお世話になったコーチ紹介という形で日記を書かせて頂きたいと思います! 

 ですが、今はもうSSSスタッフではないので、T.Tさんとします。知っている方は相当マニアックな方かもしれません?(現在はおそらく40歳半ばか、50歳手前ぐらいだと思います。元気なのでしょうか)

 もちろん私の幼少時なので、当時のT.Tさんは若くて、小さい時から結構長いこと指導してもらったと思います。よく記憶に残っているのが米里グラウンドでのT.Tさんと “1対1”をした事です。遠い記憶ではとりあえず“1対1”好きなコーチで、よく勝負したのを覚えています。

 隙を見つけては「よっしゃ!1対1や!」といって勝負をしかけてきます!! もちろん相手は大人なので私が負けるのですが、6年生や中学生になると結構勝っていたと思います。私も1対1には自信があったので「よっしゃ!1対1や!」→勝負→T.Tさん負ける→「もう1回やー」という事もよくありました。

 小さい頃に自分より強い年上の人にこうやって勝負してもらえていたという事は、今思うと非常に自分のためになっていたのかなと思います。当時はただ遊んでいるだけみたいな感覚だったかもしれませんが(これもSSSらしいですよね)、格上と勝負できるという事は勉強になります。

 もちろん大人にスピードや体(フィジカル)では勝てません。同学年ぐらいの選手とやるとスピード勝てていたとしてもレベルがあがってくると、今度はそんな単純には抜けません。どうやって抜こうと考えると思います。ボールタッチや、ドリブルの形、緩急の変化、キレなどで抜くしかなくなってくると思います。“そういうとこを鍛えないと抜けない”と当時思っていたかどうかはわかりませんが(たぶん何も考えていないはず・・・)相当練習した記憶があります。ドリブルの練習は1人でもできますからね。

 私は家の外でおもちゃとか、でっかい石とかをコーン代わりに並べてジグザグドリブルをひたすらやっていました。あと兄ともよく勝負していたのも大きいと思います(やはり強い、自分より格上とやったほうが私は伸びると思っているので)。ですので現在の指導でも、限られた時間ではあるのですができる限りタイミングを見つけて、選手と真剣な“1対1”を取り入れながら指導を行っています。

 しかし、今はキレが全くなくなってしまったので、最近は4対2の鳥かご(ロンド)などに交じることが多いです。現役の時はこちらも得意にしていたので4対2の時の声掛けや、一瞬の判断、質の高いサポート、ファーストタッチなどを見せることで、プレーでも選手が何か真似したくなる(良いものは見て盗む→自分のものにする)ようなきっかけになれば幸いです。
 

2018/02/07

 

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山瀬 幸宏

『山瀬的コーチ紹介その11』の続きです
 12月7日のスポーツ報知新聞でも大きく記事になっていましたが、SSSのプロジエクトが取り上げられた本でも、前回のスタッフ日記で紹介した吉徳コーチが特命チームの中心人物として描かれていました。

 本当はスタッフ日記の最初の段階で紹介しようと思っていましたが、触れてはいけない存在!?(アンタッチャブル)という噂もありましたので、今まで警戒しておりました。ですが、人生避けては通れない茨の道もありますで、前回に続き出来る限り紹介してみようと思います。

 まずは、私が選手引退後に指導者としての道を考えていた時、SSSでお世話になる道程を吉徳コーチに作っていただきました。その後、何度も相談をさせていただく中、まず始めに「お前、昔の楽しい子ども時代の記憶があるかもしれないけど、SSSで仕事となったら話は別だぞー!!」と、すごい目力でまずは威圧面接?を受けました(威圧のオーラと風圧で、髪が真後ろに流れるほどの『ヘアドライアー(ファーガソン元監督の愛称)』のようでした。もしくは『魁!!男塾』三号生筆頭の大豪〇邪鬼です。

 また、「ところでお前は、幼少時からSSSに通っていたんだがら、俺のこと覚えているだろうなー? たまに指導もしてたんだぞー!」と、聞かれ、私は即答で「遊んでもらった記憶しかありません!」と正直に答えました・・・(言い訳をするとサッカーも遊びのように教えて貰っていた、ということにします)。

 その話については、以前の得光コーチを紹介した日記を読んでいただければと思いますが、当時の遊んでもらっていた時とは違い、仕事なので当たり前ですが別人のように厳しいです・・・(事務室の奥にいるので裏山に潜む赤鬼のようです。ちなみに事務室には鼻高々の天狗もいるようです。子どもたちは十分気をつけてください)。

 そして、SSSで正式に指導者としての道を歩めることとなったのですが、吉徳コーチからは、高校卒業後ずっと選手としてのサッカー現場しか知らない私に、サッカーの指導についてだけではなく、社会人としての在り方や、仕事の基本から教えていただきました(仙人の行う厳しい修行のように・・・)。もちろん、仕事やスタッフに対しては鬼のようですが、今でもイベントなどで隠れて登場している様子を見ると、子どもたちにはやさしいようです。

 と、ここまでの紹介では、いろいろな意味で不安になってきましたので、少し真面目な内容も触れておきます。

 前回のコーチ紹介でも触れたとおり、吉徳コーチは今、指導現場に立つことは少ないのですが、主にクラブの運営面と施設面などの業務をされています。これは子どもたちの活動環境の向上や、クラブの発展には欠かせない部分だと思います。

 カテゴリーや規模も違い、一概には比べられませんが、SSSの今までの活動内容や、これからの計画を聞くと、私が経験してきたプロサッカークラブと比較しても、ある意味では秀でている部分や、将来の可能性に期待できるのではと感じています。

 特に、IT技術などを活用した国際特許の育成システムなどは、とても興味深いものがあり、これが10年以上前から稼働していたのは驚きました。

 このシステムのバージョンアップ業務に私も関わらせていただき、自分自身の経験や、得意分野を生かし、全力で取り組むぞと、意気込んでシステムの設計図や、特許内容などの説明資料をみさせてもらったところ、あまりに膨大な資料と内容に圧倒されました(これを発明した人?鬼?の頭の中はどうなっているのでしょうか)。自分が担当した1つのバージョンアップだけでも、単純計算で3000項目以上の決め事があり、気が遠くなりそうでしたが、その後の競技会でひとつの形となり、子どもたちも喜んでくれたようです。

 最後に、せっかくなのでいつもように“山瀬eye”でプレーヤータイプ診断させて頂くと「中盤でドンと構える首領」でいいのではないでしょうか。動かざること山の如しですね。また、ラスボスだけに、もし戦いを挑む際にはレベル90以上を推奨します。しかも復活の呪文は封じられますので、安易に近寄らない方が身のためでしょう。
 

2017/12/15

 

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