今シーズン最後の社会人の試合にSSSに通う小学生の兄弟が応援に来てくれました。当日は天気も環境にも恵まれた中、試合の前後にお父さんとボールを蹴ったりするのが一番の楽しみだったと思います。
年代にもよりますが、コーチから何でも教えてもらうより、親子でサッカー遊びの中から楽しさを感じることも良い経験になるでしょう。ただし、お父さんが「コーチよりも厳しく教え込む」となってしまうと、やる気や楽しさが減ってしまうこともあるので、一緒にサッカーで遊ぶ感覚を大切にしてもらいたいと思います。
さて、社会人に応援に来てくれた子とのエピソードなのですが、その試合は既に今季のリーグ順位も確定しており、本来は制限されるベンチに入っての応援もその子がチームの仕事を手伝うという条件で可となりました。
試合直前のチームミーティングを行い、円陣を組んで選手を勢い良くピッチに送り出した後、私がベンチに戻って監督席に「よっこらしょ」と座ろうとしました。するとその子は作戦ボードを手に監督席に座って、早くも私の監督の座を奪っていました。
こちらもベテラン監督の座を簡単に渡す訳にはいかないので、「そこは私の監督席だからね」と、小学生相手にも手加減せずに厳しくお尻で押し出します。
その子はまったくめげずに、試合開始からピッチの流れと作戦ボードに書かれた選手名を見ながら「今攻められているね、先に1点取りたいね、交代選手は―・・・」と私の隣で参謀役として助言をしてくれます。
長く0?0の状況が続き、私もピッチ内で状況を打開しようと静かに出場しました。短い時間内で数回のタッチでしたが、イメージ通りに出せたスルーパスから前線の高橋コーチが落ち着いて試合を決めるゴールを奪ってくれました。
そして私がお役御免となりベンチに戻り椅子に座ると、参謀役の子どもコーチが私の背中を「ポンポン」とさすりながら、「良い攻撃だったね」と私をねぎらってくれ、まるで名将の立ち居振る舞いでした。
もちろん子どもたちには楽しみながらプレーし将来のサッカー選手を目指して欲しいですが、選手だけではなく、コーチや監督、審判や大会運営、チームスタッフ、そしてサポーターなどでも長く関われますので、皆さんもサッカーファミリーの増大にぜひご協力ください。 | |