12月25日から29日に、鹿児島市で「第39回全日本少年サッカー大会」が行われ、SSSは、北海道代表として参加してきました。今大会からは、長期のリーグ戦を経て、勝ち抜いてきたチームによる全国大会の開催というJFAの理念に基づき、初の冬開催となりました。北海道としては、積雪期間なので、大会に向けた調整が大変難しいところでありましたが、多くの方々のご協力で、最大限の準備をすることができました。ありがとうございました。
さて、決勝トーナメント進出をめざした1次リーグでは、初戦でセントラルFC(宮崎県代表)と対戦。前半と後半立ち上がりにSSSらしい積極的な攻撃で3点先取。しかし、その後、相手の前線からのハイプレッシャーからSSS選手の足が止まり、ショートカウンターから2失点。結果は3対2で勝利となります。
次は、FC今治(愛媛県代表)と対戦。相手の俊足FWを中心とした縦に速い攻撃とショートカウンターに苦しめられ、前半だけで3失点。ハーフタイムのミーティングでは、相手のストロングポイントを押さえるための手立てとSSSらしい攻撃の見直しをして、後半スタート。よい判断からの積極的なプレーが数多く見られ、見事に4得点!最後の逆転となる4点目は、アディショナルタイムラスト1秒。劇的な勝利でした。
引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まる3戦目は、FC ENFINI(岐阜県代表)と対戦。ワイドなポジショニングからのスピードとテクニックのある積極的な仕掛けに翻弄され、3失点。SSSも反撃するものの、1点しか返せず、敗戦。と同時に決勝トーナメント進出を逃してしまいした。
ですが、3試合を通してSSSらしいアイディアあふれる攻撃をたくさん見ることができました。多彩な仕掛けとパスの判断を楽しむアグレッシブなプレーが随所に見られ、ピッチ内から躍動感を感じることができました。その中、自分たちで声を掛け合って、チームとしてのつながりを感じる守備もあり、成長を感じました。
今回、冬開催となったことで、3試合共に感じたことが2つあります。1つ目は、フィジカル的に優れた選手がたくさんいるということ。2つ目は、8人制サッカーでフィニッシュにたどり着くまでの型をもっていて、選手たちがそれに自信をもっているということ。SSSとしても、柔軟な判断力を高め、考えるスピードを上げ、自分たちでコミュニケーションを図って対応できるよう、準備をしてきたつもりでしたが、3試合で8失点という結果からもわかるとおり、相手のストロングをまともに受けてしまう形となってしまいました。
大会の優勝チームは、埼玉県代表のレジスタFC。身体の大きさは、SSSの選手と大きな差は感じませんでした。しかし、3つの違いを感じました。1つ目は、足の運び。相手がどんなに速くて強くて大きくても、粘り強く足を運び、食らいついて、ボールを奪う。それを連続する勤勉な守備。2つ目は、考えるスピード。攻守ともにボールの争点の状況を見極め、次…次…次…と予測し、先に先に動ける判断の速さ。3つ目は、個とチームのメンタルの強さ。どんな状況になっても、チームのために「あきらめない」「我慢する」。仲間を動かしたり、認めたり、叱咤したりする声。自分たちでサッカーをしている(自立し責任をもってプレーしている)空気がピッチ内からひしひしと伝わってきました。自分を表現することができる選手、そして、そういう選手の集団が、タフなゲームでも躍動感のあるサッカーができるのだと再認識できました。この3つは、どんなスタイルのサッカーをめざすにしても、とても重要なことだと感じました。
自分たちの目標に手が届くまで、あと一歩だった6年生。敗戦後も、その夜のミーティングでも、感じた悔しさと流した涙…ずっと忘れないことでしょう。足の運び、考えるスピード、メンタル…君たちは、悔しさから学び、今後、きっと自分たちの力に変えてくれると信じています。甘えん坊集団だった君たちが、このステージまでたどり着き、あと一歩のところまできました。5年生の時に、コーチが初めて君たちのプレーを見たときには、このステージに立つ君たちを想像することはできませんでした。それだけ大きく成長したということです。
FC今治戦の後半、あれが君たちのもっている力です。終了のホイッスルが鳴るまで、自分を信じ、仲間を信じ、考えて走り続けていました。次々とボールを要求し、SSSらしい積極的な攻撃。ハーフウェーラインを越えさせないほど、声をかけあい連動した守備。ベンチにいる選手も必死に送る仲間への声。躍動する君たちに感動しました。なぜ、そんな試合ができたか…しっかりとした根拠がある。オン・ザ・ピッチもオフ・ザ・ピッチも、自分たちでよりよくなるよう、本気で取り組んできた。嫌なことも面倒くさいことも、本気で…。だから輝ける瞬間があったのです。すばらしい試合を魅せてもらった…ありがとう!
でも…全国でわかったことがあるよね、我々よりもっと本気で積み上げてきていた選手たちがいたということ。1年後、3年後…追い越せるように…。感じた悔しさ、見つけた課題、大切にしてほしい。自分と仲間を大切にしてほしい。夢や目標を大切にしてほしい。前を向いて、なりたい自分に近づいていってほしい。悔しさと夢に向かう期待は、その歩みを力強くするエネルギー。これからの君たちに、ますます期待しています。
最後になりましたが、今大会では、遠く鹿児島まで、多くの方々に足を運んでいただき、また、札幌からもたくさんの応援をいただき、感謝の気持ちでいっぱいです!みなさんのあたたかい声援にささえられ、最後まで頑張ることができました。本当にありがとうございました! | |