以前のスタッフ日記で、若手コーチの仕事振りを紹介したことがありましたが、ベテランコーチの中にも珍しいタイプがいます(と言うより、ベテランには「珍しいタイプ」、「ディフォルメタイプ」、「旧型リアルタイプ」しかいない・・・)。
そのコーチは、街クラブでは珍しい仕事ぶりなので、参考になるかは分かりませんが少しご紹介します。
主に何をしてきたかと言うと、街クラブレベルでは「絶対に無理! 無駄! 無謀!」と言われていた規模のホーム施設をつくりました。
形が見えるまでにあった内部・外部問わずの様々な「厳しい」意見は、素人判断の声ではなく、ビジネスの玄人でもある起業家たちや専門業者からの「規模に見合わない無謀な計画! 止めた方が賢明!」という貴重な意見でもありました。
しかしそのコーチは、「そんなこと(無理、無駄、無謀)は最初から分かっている、だからこそ誰もしないことをやるんだ」と日々目標に向かって仕事に打ち込んでいました。
また、仕事を始めた若い時から「時間が無い、金が無い、忙しい、大変だ、才能(能力)が無い、年齢が・・・」などの言葉を使わないと決めた(捨てた)と言っていました。さらにそういう言葉をいつも使う人はそもそもやりたくない(仕事できない)と自分でアピールしているだけだとも言っていました。
たしかに、これまでの仕事で何かマイナスになることやネガティブな発言はほとんど聞いたことが無いように思います。
例えば近くで仕事をする人が「取り組む時間が無い、そもそも資金も無い・・・」と、言うと「ふんっ、そんなの最初から分かってることでしょ。で、そこからどうするか、何が出来るかが実力だし勝負どころだろ」と、いつも言っていました。
子どもにも伝わるような簡単な例では、社会人サッカーの試合前に誰かが「今日は暑いー・・・」と、言ったとすると、「あっそ、北海道の夏なんかあっという間に終わりでしょ、その前に良い環境で試合出来ることが最高でしょ」と、ポジティブ変換をしてきます。
さらに社会人のナイター練習では、時期によっては蚊が発生する日もあります。その時に選手が「今日は特に蚊が多いー、刺されるー」などブーブー言っていると、そのコーチは「ふんっ! 私ぐらいになると覇気(オーラ)で蚊を寄せ付けぬわ!」とラオウ(世紀末覇者拳王・北斗の拳)ばりの表情で選手を一喝していました。
そして試合後にクラブハウスに戻ってくるなり、そそくさとかゆみ止めを塗っていました(結局、刺されてんのかーい!)。
もちろん子ども相手には違う対応だと思いますが、大人でマイナス・ネガティブ発言が過ぎる時には「ブーブー言ってんじゃねーぞ」と、厳しい顔で本人が「ブーブー」言っていました(あれっ結局ブーブー?)。
そのコーチに軽く話を聞いたところ、「単純にネガティブ発言連発する人は、言っている本人は良い(悪気無く、気遣って欲しい)のかもしれないけど、周囲の聞いてる人(聞かされる人)は嫌じゃない? だから自分は極力言わない」と回答してました。
この辺のお話はSSSの本「100万円も借りられなかったNPOが、街クラブ日本一の施設を造った奇跡の物語」でも紹介されています。と、ステルスマーケティグではなく、思いっきりマーケティングで本の宣伝も兼ねました・・・。ご購入はAMAZONでどーぞ。m(._.)m | |