スタッフ日記


柴田 吉徳

これからの活躍が楽しみです。
  SSSホームページでも報告がありましたが、SSSに所属していたハーフナー・ニッキ君が昨年末、名古屋グランパスのトップチームに昇格し、Jリーグデビューも果たしてくれました。

 以前、田古嶋コーチのスタッフ日記でも、お父さんのディドさんのお話が書いてあったと思いますが、私も思い出のエピソードを1つ、2つご紹介したいと思います。

 当時ニッキ君が通っていたコースには、ハーフナーさんからのご紹介もあり、インターナショナルスクールの子がSSSに通ってくれていました。

 その中には、まったく日本語が話せない子や、個性的な子も多かったと記憶しています。そして私は英語が話せるというような語学力も無く、精一杯の単語や、身振り、手振りを駆使して接していました。

 ニッキ君は低学年でしたが、日本語、英語はペラペラで(おそらくオランダ語も)、通訳で困った時にコーチたちを助けてくれる頼れる子でした=いい大人が小さい子を頼る構図です(うーん。情けない?)。小さい子と言っても、当時からニッキ君は2・3学年上の子のような体格でしたが・・・。

 そんな当時のある日の出来事です。

 交流試合に出ていたニッキ君が、ディフェンスで頑張り、相手選手の強烈シュートが顔に当たってしまいました。すると、今まで泣いた顔を見せたことが無かったニッキ君が顔をくしゃくしゃにして「ゴーヂー(泣いてコーチと言っているもよう)」と、私の方に猛ダッシュしてきます。

 その時私は臆することになります。

 それまで海千山千で培ってきた経験から『あの体格からの全力ダッシュを私は受け止められるのか???』と、瞬間的に危機察知能力を発揮し体への衝撃度を算出。ピ・コ・ピ・コ・ピ=∞(無限)・・・しかし逃げる訳にはいかなーい!

 『よし、ここは、腰を低く、手を大きく広げてお相撲さんのポーズ・・・』と考えるより早いかニッキ君が「どーーーーーん!!!」。。。

 ワールドクラスの突撃をモロに受けた私は「グキッ?!あべしッ!」と体が悲鳴を上げながらも、そこはコーチの意地です。「そんなに泣くなってニッキ・・・」と、言いながら空を見上げ、自身の涙を何とか堪えきりました・・・。

 今回の日記は、昔話ですので、記憶違いの部分もあるかもしれませんが、そこはお許しを(もし、ニッキ君からダメ出しがあれば密かに消す可能性も・・・2つ目のエピソードは様子を見てからにします)。

 と、このように子どもたちのエピソードもまだまだありますが、本人たちが『自分のこと???』と気にしても困るので、大きく成長してから披露出来る日を楽しみにしています。
 

2013/12/02

 

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柴田 吉徳

前回の日記の余談です。
 先のコンフェデレーションズカップでは、自国開催ブラジルの優勝で盛り上がりましたが、そのブラジル戦を見て大昔の苦い記憶がよみがえってしまいました・・・。

 さて、前回の「ブラジル選手特有のテクニックの秘密」の巻で、ブラジル人たちの卓越したボールコントロールについて触れてみました。その中から現地での実体験をもう少しご紹介したいと思います。

 ブラジル自体のイメージと言えばまずは「暑い!」と思う方も多いと思いますが、国土がとてつもなく大きいので、北と南では気候の差も大きいようです。

 日本の感覚ではもちろん北は寒く、南は暑い、となりますが、ブラジルは南半球にあるので、北は暑い、南は寒いとのことです。ですが、南は寒いと言っても、北海道から出かけると、夏はやっぱり信じられないぐらい暑くてカンカン照りです(ちなみに季節も日本と逆になります。日本の冬季=ブラジルの夏季)。

 一度、道路脇にあった温度計はアスファルトの照り返しでしょうが40度の時もあったように記憶しています(気温としては30度を楽に超えるぐらいだったかもしれませんが、北海道の感覚からは考えられない温度だったのは間違いありません)。

 前置きが長くなってしまいましたが、そんな暑い夏期間を初めて体験したある日の出来事です。

 現地にある遊び用の屋外フットサルコートでは、コンクリート式のコートもあります。後にアデマールさんに確認したところスポーツ用コンクリートとのことで、一応表面はそんなに粗いコンクリートではないようです(試したことはないですがスケートボードができるような感覚でした)。

 遠目に見ていたそのコンクリートコートで、現地の人たちがとても楽しそうに遊びの試合が行われていたので、自分も試合に入れてもらおうと近づいて行きました。

 そしてコートが近づくにつれ私は驚愕することになります!

 まず遠目でも確認は出来ていましたが、当時の日本のフットサル(その時代はサロンフットボールでした)では禁止されていたスライディングが普通に繰り出されていたこと。しかも!コンクリートの上でー!!

 それにびっくりしながら、恐る恐るさらに近づくと・・・。

 「えっ、はだしのヤツがいるー!?」、「しかもはだしで強烈なトゥキックしてるしー!!」、もうアンビリーバボー状態です。

 と、目を白黒していても、始まらないのでここはひとつ冷静に・・・。

 確かにブラジルのサッカー遊びで、はだしのプレーは見たことあるし、昼を過ぎたから温度も下がっているし、もしかしたら特殊なコンクリートで熱くない処理がされているかもしれないな。よし、ここはびびってないで、日本人のサムライ魂を(そしてSSS魂も)見せましょうか・・・ふっふっふ。

 そうジャポネースサムラーイと言えば→武士道→剣の道→剣道=はだしだ!

 よーし意を得たり! と決意した私は、フットサルシューズ(現地で購入した安い物。日本製はなぜか?無くなる可能性高し)を脱ぎすて、さっそうとピッチに舞い降りました!

 すると、「じゅじゅじゅー(N○Kで流行の「じぇじぇじぇー」ではない)」・・・「ん? じゅじゅじゅーて、何の音???」と、冷静に考える余裕もありませんでしたが、そうなのです! 私の足の裏の柔肌が一瞬でやーけどです!

 「オーノー!!!」と、まるで熱したフライパンの上でトムとジェリーが追いかけっこするかのごとくひとり現地で叫んでも、まったく通用しませんでした。いろいろな意味で。。。とほほ。
 

2013/07/22

 

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柴田 吉徳

ブラジル選手特有のテクニックの秘密!?
 コンフェデレーションズカップでも躍動した南米を代表するブラジル選手特有のテクニックと言えば、やはり少年期のフットサルや仲間たちとの遊びのサッカーで鍛えた卓越したボールコントロールでしょう。

 また、ハイプレッシャーの中で鍛えられた判断力、肉体面や精神面の強さ、勝負勘とも言える、超負けず嫌い機能標準装備、そしてオプションでずる賢さセンサー?も、もれなく付いてきます。

 卓越したテクニックの中で、特に特徴的なのはやはり足の裏を使ったボールコントロールではないでしょうか? その技の効能は、説明するよりも、リベリーノ、ロマーリオ、ロナウジーニョなど伝説的なテクニックを誇った選手たちを見れば一目瞭然でしょう(最近ではネイマールですね)。

 日本サッカー○○の指導指針では、ファーストタッチで、フリーなスペースにスピードに乗ってボールを運ぶことができない。などの理由から、むしろ使ってはいけないと、過去に伝達された記憶もありますが・・・。

 効果を簡単に説明すると、360度コントロール可能、ハイプレッシャーでもボールキープできる(完全に自分の懐でのボールコントロール)。ボールを見なくても足裏の感覚のみでボールを運ぶことができる。よって、視野も確保できる。また、フットサルコートでは、足を振りかぶることなくパスまで可能です。これで対峙した相手は予測が難しくなります。

 確かに、使い方によってはマイナス面もあるでしょう。それは、どのタイミングで、どのようにプレーするかと言う個人の判断力も問われます。

 では、この特長的な足裏のボールタッチは、この効果的な面だけで、南米選手特有のテクニックとして浸透したのでしょうか? 諸説はあるでしょうが、皆さまはどのように思いますか?

 それは現地の環境で、現地の人と一緒にプレーしてみると自ずと答えは分かります。

 空き地やストリートサッカー(都会ではではもう危なくてできません)ではでこぼこな地面や、アスファルト。屋外フットサルコートではコンクリート???の上という環境もある中で、外サッカーの基本でもある、アウトサイド(インステップ含む)またはインサイドで、押し出すようにスピードに乗ってボールを運ぶところをイメージしてください。それも、アスファルトとコンクリートで散々擦り切れた皮のボールで・・・。

 はい、答えは単純です。この環境に慣れていない場合、地面とボールの高い摩擦力により、ボールに足がみごとにひっかかり、思いっきり、すっころんでしまうこと請け合いです。

 よって、このような環境で育った選手は、必然的に足裏によるスピーディーなコントロールや、ドリブルを身に付けたと考えます。コンクリートやアスファルトの上でトップスピードでボールに引っかかって転んだ時の悲惨さは、これも説明はいらないでしょう・・・(別な悲惨さも体験しましたが、またまた長くなってしまいましたのでこれは後日にします)。

 グラウンド状況に限らず、イレギュラーする前に足裏で押し付け、意のままに操れるボールコントロール。

 特に日本で、きれいな芝の環境のみで育つ一部の選手たちには、身に付き難いボールタッチかもしれません。そう考えると、デコボコな土のグラウンドから、南米的な未来のテクニシャンが生まれるかもしれませんね。

 ところで、前回のスタッフ日記は会員専用エリアで収めてくれるよなーと油断していたところ、不意に一般エリアに公開されてしまい、あわてて?少し真面目なサッカーの話でまとめてみました。ははは。
 

2013/06/19

 

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柴田 吉徳

総合型スポーツ活動の成果と、サッカーであるまじき失態・・・
 先日、業務終了後、ナイターでの練習ゲームに参加してきました。その日は、社会人チームに登録しているSSSスタッフが5人出場。おのおの良くも悪くも特徴のあるプレーぶりでした。

 練習ゲームでは、SSSシェフィールドの若手Aチーム対、頭皮がアゲノミクスのベテランズに分かれて行いました。ベテランズは1セット目ではドローと健闘するも、続く2、3セットでは敗戦。体力の差をまざまざと見せつけられました。

 私自身は、1セット目で早くも力を出し切り、交代。2セット目は特技の古傷を伸ばすストレッチで、お休みとなりました。

 その2セット目はベテランズの疲れが出たのか、開始から試合を支配され攻め続けられています。10分を過ぎたところで、たまらず失点。すると、ピッチから悲痛な声が届きます。

 「吉徳コーチーぃ、今、気づいたんだけど、こっち10人しかいなーい・・・」

 私はベンチで粗茶を楽しんでいたので他人事でしたが、ベテランズはハンデをもらうどころか、10人で戦っていたのです!

 うーん。歳を取ると冷静に人数も数えられなくなるのか・・・恐ろしい。(おそらくみんな酸欠状態だったのでしょう)。

 私は思わず「どうせ間違えるなら12人で戦え!」と、大声で言うところでしたが(指導者にはあるまじき発言でした。訂正してお詫び申し上げます・・・)ここはぐっと我慢し、そそくさと11人目の選手として復活しました。

 (ここからは少し真面目になって)試合では、久しぶりに若手との対決でしたが、思ったより体も動き楽しくプレー出来ました。これは、バドミントンにピンポンと日頃から運動を継続していた効果と感じています。この年代でも複合的な運動の効果がありますので、子どもたちの年代からも多くのスポーツから刺激を受けてほしいと思います。

 ですが、1人総合型スポーツクラブと謳われたDコーチが、この日のプレーでその効果をまったく感じとれなかったことが不安です・・・。
 

2013/06/09

 

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柴田 吉徳

明けましておめでとうございます!
 昨年中は大変お世話になりました。今年もよろしくお願い致します。

 さて、2013年はSSSにとって大きな動きが予想されます。ですが一足飛びには成し遂げられず、日々の積み上げが何よりも大切と気を引き締めて業務にあたる所存です。

 年始からのSSSの活動は、1月3日からレギュラーコース5年生の千葉県市川遠征、同じく3日出発で6年生が参加するバーモントカップ全国大会(東京都開催)に臨みます。

 また、ジュニアユースも11日から全日本ユースU-15フットサル大会(三重県開催)に挑戦します。

 この道外遠征並びに全国大会の経験が、子どもたちにとって大きく成長する機会になると、期待しています。

 最後になりましたが、今年も道内、道外問わず各地で大会、練習試合などで、子どもたちがお世話になると存じますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
 

2013/01/02

 

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柴田 吉徳

スタッフ日記で背番号の話題があったので・・・
 SSSホームページをご覧の皆さまお久しぶりです。最近はタコジマコーチが1人でスタッフ日記を支えてくれていましたので、私も一つ小話を。

 さて、子どもたちからも好評のホームページ「SSS虎の穴」ネタ?の蛇足です。SSSの某スタッフが、ユニホームの背番号に(必要のない)こだわりを持っていたようですので、今回は、以前におじゃましたことのあるブラジルでの背番号にまつわる体験談をお伝えします(以前のスタッフ日記もご覧いただけると少し状況が伝わるかと…)。

 日本での感覚以上に、ブラジルでの10番は特別です。どんなレベルのサッカーでも最低限ユニホームを着る試合は、10番は単純にそのチームで1番上手い選手に渡されます。

 ユニホームを着ない本当の草サッカー(仲間内の遊び)は別ですが、ユニホームをそろえるアマチュアの試合でも、試合前に何番を渡されるかで、試合に出られるか、またはどのポジションかも決まります。ブラジルの伝統が多分に影響していると思いますが、初めてのチームでも、その番号を伝えられると、ポジションと求められる役割が分かります。

 ちなみに、昔は現地のスポーツ店でユニホームセット1チーム分(ナンバー付きの上下とソックス)も、安く揃えることができましたが、今は物価がかなり上がっているとのことで、一流メーカーはほぼ日本の値段と一緒のようです。

 現地での生活にある程度は慣れたころ、知り合いの方の紹介で、週末の試合に参加出来ることになりました。最初はお客さんのようでしたが、サッカーを一緒にプレーするとすぐに打ち解けてくれます。と、言うより自分が出場した試合で勝つと、仲間とみなされると言った方がいいかもしれません。どんなレベルでもブラジルのプレーヤーは勝ち負けのこだわり方は尋常ではありません。なので、活躍できると試合後にはすぐに「来週はどこどこで試合だぞ!これるよな!」と、明るく誘ってくれますが、試合に負けてしまうと・・・。

 そのような中、何度か誘われている内に、監督さんから「今日からお前が10番だ。分かってるな」と、試合前にユニホームを渡されました。私は、番号にはこだわりがなかったので、単純に今日はFWではなく、中盤でプレーすれば良いんだな、と軽く受け止めていました。

 そして、その試合もなんとか勝つことができたので、まぁよかったなーと、控室に戻ってきた時です。監督さんから「勝ったけど、でもお前が点取らなかったから、来週の10番は他の選手ね。」と、笑顔で伝えられました。その時、私は「おい、おーい、チャンスは1試合だけかよーーー。はっ早…ズコッ」と、1人ブラジルの地で昭和の芸人のようにズッコケてみたものの、当然現地の人には伝わらず、完全にすべって心の傷となりました・・・。おしまい。
 

2012/11/13

 

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柴田 吉徳

各コースで卒業、そして新入会の皆さまも
 SSSホームページをご覧いただいてる皆さま、こんにちは。

 さて、3月23日から4月5日の日程で行われたジュニアユースのブラジル遠征も無事終了し、これで平成23年度の事業も滞りなく終えることができました。

 年度末の3月には各コースの卒業式も行われ、今後の子どもたちの成長を大いに期待しているところです。

 その式典の中でもお伝えしましたが、幼稚園年代からSSSに通った子もいるなど、一つの区切りまで自分で決めたことをやり通したことは、素晴らしいことだと思います。

 もちろんサッカーやスポーツでは、トップアスリートの引退は別として、卒業をする必要はありませんので、これからもいろいろな形で、スポーツを楽しんでもらえればと思っています。

 新入会生の皆さまには、サッカーの上達だけではなく、心身ともに大きく成長できるよう、みんなと一緒に頑張りましょう!
 

2012/04/08

 

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柴田 吉徳

すごいブラジル人気質と身近なサッカーファミリーに感謝
 いきなりですが、新年年明けの2日から、急きょブラジルからのお客さんがいらっしゃることになりました。その方は昔、ブラジルフットサルリーグでMVPを取ったこともある元選手でもあるので、久しぶりにフットサルでも一緒にしようかと、話がまとまりました。

 この時期、直ぐには体育館も予約できないものですが、お世話になっている施設を借用できることになり、後は対戦相手を呼びましょう、という段取りに。

 ですが、年明け早々のお誘いだったので、そんなに呼べないかな・・・という不安もありましたが、皆さん2つ返事で集まっていただきました。

 当初は、3チーム程度で、と想定していましたが、予想以上の素早い反応をいただき、6チームを超える方々が集まり、また雪道の中、日帰りで旭川からも8人の方が参加してくれました(しかも翌日は公式戦があるにも関わらず)。

 そうなると、交流ゲームの様相から、大会形式に格上げ?となり、しかも優勝景品もあるとなると、「遊び」と言っていたブラジル人プレーヤーの目の色が変わってきます。

 そして、2時間の予定から3時間に延長となり、最終順位は、そのブラジルゲストチームをSSSスタッフチームが破り、優勝を飾って大ブーイングという予定通り?の展開となりました(予定通りといっても、八○長ではありませんので、あしからず・・・)。

 そうなると、そのブラジル人たちは、「今日履いた靴が悪かった(しかもプレゼントされた靴)! いやコートが正式じゃない! 明日帰る予定変えてでも、もう1回試合だ! いや、今から再試合だーだーだー!」と、よく言えば負けず嫌いで、悪く言えば駄々をこねる子どものようですが、ちなみにこの方は超ベテラン選手です。

 ですが、いつまでも真剣にサッカー(フットサル)で遊べる体と技術、そして、この気持ちはさすがだと思います。特に技術については、スピードは衰えていても、フェイントや、ボールを止める、蹴る、そして判断の部分など、未だに光り輝くプレーをみせてくれるので、観戦者も大喜びのようでした。

 最後になりましたが、急なお誘いにも関わらず、プレーを楽しんで集まっていただいたサッカーファミリーにも感謝です。しかも、誰一人からも今回のフットサルのお断りを受けなかったのも、まるでサッカー好きのブラジル人のようでした。またの機会を楽しみにしています(未だ筋肉痛の身ですが・・・)。
 

2012/01/16

 

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柴田 吉徳

謹賀新年
 謹んで年始のご挨拶を申し上げます。

 さて、2012年のスタートは元旦の風物詩でもある天皇杯の決勝で始まり、今年もサッカー界が明るい話題を提供してくれることを切に願っております。

 年始のSSSの活動は、1月3日からレギュラーコース5年生の千葉県市川遠征、同じく3日出発で6年生が参加するバーモントカップ全国大会(東京都)に臨みます。この道外遠征の経験が、子どもたちにとって大きく成長する機会となっているようです。

 最後になりましたが、道内、道外問わず各地で遠征、大会、練習試合などで、子どもたちがお世話になると存じますので、今年も何卒よろしくお願い致します。
 

2012/01/04

 

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柴田 吉徳

ワールドカップの優勝候補と言えば?
 皆さんご存知のワールドカップで5度の優勝を誇るサッカー大国ブラジルは、今回の南アフリカ大会でも優勝候補の筆頭となるのは間違いないところでしょう。

 その中、私もお世話になったことのあるブラジルでの体験(諸事情がありまして…。過去のスタッフ日記もご覧頂ければと存じます)から、ブラジルサッカーの一端でもご紹介できればと思います。

 一説によると、ブラジルではすべての州にプロリーグが存在し、プロクラブはなんと500以上という信じられない規模で、その下のアマチュアチームは、計測不可能な星の数ほど存在しているとのことで、これを聞いただけでも国技としてのサッカー文化に、ただただ圧倒されるばかりです。

 アマチュアチームの中にも歴史のあるチームや、有力チームが多く存在し、今のトップクラブも歴史を紐解くと、アマチュアクラブからプロクラブに発展していったチームがほとんどと聞いております。

 そのブラジルでまず感じたのは、プロクラブはもちろんのこと、アマチュアレベルでも役割分担(分業制)があるということ。そして、それぞれの役割の人たちが全員心からサッカーに関わることを楽しんでいるということです。

 サッカーをプレーして楽しむのは言うまでもなく、例えば、ユニホームを提供すれば、気軽にチームオーナー気分も味わえます。それがサッカー仲間の間では、ちょっとしたステータスにもなっているようです。

 監督の場合は、どんなレベル、チームでも(何かと批判にさらされ?)簡単ではないようですが、そのプレッシャーをも楽しんでいるようです。もちろん草サッカーレベルでは、監督さんがすべてをこなしたり、監督も居ないこともあります。

 また、好きなチームがあれば、トルシーダ(応援団)として、あーでもない、こーでもないとチームを批評し、応援で盛り上がります。アマチュアレベルでも、強豪のチームなどには、トルシーダが組織されています。

 と、久しぶりのスタッフ日記をごまかすべく、長い前置きとなってしまいましたが、ここでやっと今回の本題に入ります。このエピソードは私自身、現地のとある試合に参加させてもらったある日の出来事です。

 その日は、人気実力ともに高いアマチュアチームの下部組織との試合だったため、トップチームの試合終了後、そのまま応援団50人程度が相手チームを応援していました。もちろん私には試合前から「オーイ 日本人 サッカー知ってんのかー!」などの野次付きです(このようなポルトガル語は、現地ですぐに覚えるでしょう…)。

 参加するチームに紹介してくれた監督さんは「日本から来た旅行者だから、まーサッカーも日本人(日本人=サッカーを知らない⇒下手…)だけど、試合に入れてあげて、試合に出れればいいんだからさっ、なったのむよー、アミーゴたち」と、気持ち良く?紹介してくれます。

 もちろん先発ではありません。サッカーに誇りを持っているブラジル人が知らない日本人に先発を奪われることは、決してあってはならないことなのです! でも人数がぴったりで、11人目の時は満面の笑みで「おーアミーゴ! 君を待っていたよ、さぁ一緒にプレーしようぜー!」と、開始のホイッスルが鳴るまでは、とても親切になるでしょう。そして、キックオフしたら、後はご想像の通り…。

 そして、やっと出場の機会が与えられます。多少はブラジルのサッカーを覚え始めていた私(元やんちゃ坊主)は、最初のプレーで、これでどうだーと、1人目はシャペウ(頭越し成功!)、2人目はメイアルーア(体とボールは別ルートの半月抜き成功!!)、次ぎの3人目はー?!と、説明するまでもなく「コラ!日本人ふざけんなー!」と、後ろからザクっと3倍超強烈反則タックルを食らいました…。

 ブラジル人は日本人の想像をはるかに超えて、また抜き、シャペウ、メイアルーアをされたDFは笑い者なのです(見ている人は大喜び!)。なので、ブラジル人のプライドをかけて削られること請け合いです。

 その直後でした。今まで当然のごとく自チームを応援していた相手チームの応援団が信じられないことに「おまえらー、この日本人にパスを出せー、早くボールを回せー」と、リズムに乗って応援をし始めてくれました!

 これには本当にビックリです。このブラジル人のサッカーを認める(良いプレーは誰でも認める)心の広さはブラジル国土の広さなみでしょう。さっきまでは、日本では聞いたこともないすごい野次でしたけど…。

 すると、イヤイヤピッチに送り出してくれた自軍チームの監督が、相手応援席に聞こえる大声で「だーかーら! 最初からこの日本人にパスを出せと言ったろー、おまえらは持たなくて良いから、とにかくあの日本人にボールを回せー!」と、冗談のように人が変わっていました…。これがうわさのマリーシア?(ずる賢さ)なのでしょうか。うーん、さすがブラジレイロです!
 

2010/05/16

 

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